人と比べられて嫌な時(心のお片づけ)
「人と比べないで!」
高校生のHちゃんは悲しんでいます。
「お母さんはいつも人と私を比べる」
そう言って、自分がどれだけ嫌な思いをしているかを話してくれました。
「○○ちゃんはあれが出来るのに」
「△△ちゃんはこれが出来るのに」
お母さんはいつも、お友達を引き合いに出してHちゃんを責めるのだそうです。
「人と比べるのは良くない」とHちゃんは言います。
あなたはどう思いますか?
では「人と比べる時の心理」とはどのようなものなのか、考えてみましょう。
例えば
Hちゃんのお母さんが作ってくれるお弁当が、毎日日の丸弁当(おかずが梅干しだけのお弁当)だったとしましょう。
お友達のお弁当は毎日様々なおかずのお弁当です。
Hちゃんはお母さんに訴えます。
「お弁当に梅干し以外のおかずも入れて!」
するとお母さんはこう言いました。
「朝も夜もたくさんおかずを食べているんだから、お弁当は梅干しだけでいいのよ。」
Hちゃんは納得できません。
「お友達のお弁当は、もっとたくさんのおかずが入っているのよ。私だけ恥ずかしい。手抜きをしないでちゃんと作って!」
するとお母さんはこう言いました。
「お母さんはちゃんと1日の栄養を考えているわ。仕事で忙しいからお弁当に時間をかけられないの。人それぞれ事情があるの。他の家と比べないで!」
Hちゃんは黙ってしまいました。
ですが納得できません。
またこんな場合はどうでしょうか。
学校の授業参観に、お母さんはボサボサの髪とパジャマで現れました。
Hちゃんは「自分のお母さんだと思われたくない」と思いました。
家に帰ってお母さんに訴えたところ
「あらパジャマじゃないわよ。以前はパジャマにしていたけど、今は普段着よ。髪はとかすのが面倒なのよ。誰かに迷惑をかけているわけじゃないからいいじゃない。何が悪いの?」
Hちゃんは言いました。
「お友達のお母さんはもっとちゃんとした格好で来るのに、なんでうちのお母さんはそんな格好で来るの」
お母さんは言いました。
「人の目を気にし過ぎよ。ありのまま、飾らないお母さんでいいじゃない。よそのお母さんと比べないで!あなたはいつも人とお母さんを比べて、お母さんを責めるのね。」
Hちゃんは黙ってしまいました。
確かに「人と比べるのは良くない」と思うけれど、納得が出来ないのです。
いったいどういう事なのでしょうか。
これは「人と比べるのは良くない」という言葉だけが独り歩きをしてしまっているからです。
「人と比べる」=「良くない事」と思い込んでいる場合、「人と比べない」が「やるべき事をやらないでいい」口実になってしまっている事に気が付かないのです。
本来「人と比べるのは良くない」という場面は、
努力をしている最中に人と比べる事で焦ってしまって失敗したり、逆に優位を感じることで怠けてしまったりする事がないように、等という時です。
現代社会で生活している以上、法律で罰せられないにしても、自分と他人が気持ちよく生活する為のモラルやマナーは多くあります。
また人それぞれの状況下で、必要な事、やるべき事があります。
(今回のお母さんの場合は、お弁当のおかずを1つでも入れてあげる。参観日には身だしなみを整える)
それをやらずに何か良くない事になってしまう場合、誰かが注意をしなければなりません。
注意をしても変わらない場合、他人を引き合いに出して「皆もやっているんだから」と言うでしょう。
それでも変わらない場合、キツイ言い方になったり、嫌な顔つきにもなるでしょう。
そして何度言われても変わらない、分からない人は「人と比べられた」と言うのです。
「人と比べないで」と言えば論点がずれて、やるべき事をやらずに済ませる事が出来てしまうのです。
嫌な思いをしているのは、相手の方。
改めるべきは自分の方なのです。
ですので今回のHちゃんの場合も、お母さんはやるべき事をHちゃんに何度も言っているのでしょう。
それでも聞かない事が多いので、他人を引き合いに出す事も多いのでしょう。
ですがHちゃんは「人と比べられた」という事だけに気持ちがいってしまい、何故お母さんが他人の名前を出したのか、という事を忘れてしまっているのです。
「やりたくない事」を言われているわけですので、思い出したくもない、と言う事なのです。
相手の言葉と意図を自分の都合のいいように歪曲し、それを真実のように他人に話す事で、人は自分が正しいと思い込めるのです。
頭の中がとっ散らかっている状態です。
部屋と同じように、頭(心)の整理整頓は幸せになる為にとても大切です。
人と比べられて嫌だな、と思った時は、自分がやるべき事をやっていないのかも!?と思ってみてくださいね✨
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